寒冷地スマートグリッド用シミュレータの設置について


  文部科学省の特別経費(プロジェクト分、2012年度-2015年度)の一部として、北見工業大学社会連携推進センター大型実験室内に,寒冷地用スマートグリッドシミュレータを設置しました。この装置により、寒冷地を想定した再生可能エネルギー(風力発電1基~ウインドファーム、戸建て住宅用太陽光発電~メガソーラー、潮流発電、地熱発電、バイオマス発電など)や、新エネルギー(燃料電池、ガスハイドレート発電など)、従来型の発電システム(火力・水力・原子力発電など)による供給力と、住宅や集合住宅からオフィス、病院、町内会、町、市、都道府県などの様々なパターンを模擬可能な負荷による、電力システムの需給実験が行えます。
 本シミュレータを使って、以下の研究課題に取り組みます。
◎現在の電力システムに導入可能な再生可能エネルギー量の明確化
◎潮流発電、地熱発電による地域独立エネルギー網の構築
◎慣性系を有する供給力(タービン発電機、風力発電機、潮流発電機、フライホイールを有するエンジン発電機など)の最適化による、再生可能エネルギーによる微小時間変動・短周期変動の抑制効果
◎商用電力系統の電力品質に影響しない、再生可能エネルギーの運用方法の開発
◎燃料電池や天然ガスによる、小規模から中規模のコジェネレーションによる分散エネルギーネットワークの最適化
◎地産地省エネルギーによる独立マイクログリッドの構築
◎南極昭和基地に導入する次世代エネルギーシステムの構築(国立極地研)
◎水素やアンモニアによるエネルギーキャリアを用いたエネルギーシステムの運用最適化
◎再生可能エネルギーの導入に伴う蓄電装置の容量最小化
◎オフィスビルでのエネルギーシステムのスマート化

また、本シミュレータには実際の電源(エンジン発電機や太陽光発電、燃料電池など)と連系して試験することもできます。

   

 本試験システムは、 文部科学省の特別経費(プロジェクト分、ガスハイドレートの特異な性質を利用した積雪寒冷地用クリーン分散エネルギーの開発」で整備されたものです。見学をご希望の方は、北見工業大学企画広報課 広報担当か、北見工業大学電気電子工学科 電力工学研究室にご連絡ください。

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