本学で行っている「オホーツクの地域特性を活かした両面受光型太陽光発電システムの実証試験」に関わる測定データ(システム出力係数)の扱いについて


◎両面太陽電池の最大変換効率を得るには、裏面への太陽光の入射が必要となります。
◎裏面への入射光が大きく取れない場合には、片面太陽電池よりも出力が低下するケースもあります。
◎また、高い変換効率を得るには地面(反射面)との距離をできるだけ小さくする(高さを低くする)など、施工上の制約が生じます。
◎両面太陽電池と片面太陽電池のシステム出力係数の比較では、片面太陽電池を同じ場所に設置して比較しているわけではありません。(片面太陽電池の評価は予想値です)
◎雪やホタテの貝殻を敷いたことによる発電量の増加(最大で20%程度)は、両面太陽電池の有無での比較です。通常の片面太陽電池に対して両面太陽電池の出力が20%増加するわけではありません。
◎地面から両面太陽電池の裏面への太陽光の反射光を大きくとるために設置角度を寝かせており(傾斜角35度)、この角度では積雪時の落雪は期待できません。(この設置角度は両面太陽電池の発電量にとっては有利ですが、落雪を考慮すると傾斜角はさらに大きくとらなくてはならず、この場合の発電量は低下します)。
◎インバータなどの電機器(パワーコンディショナなど)は設置していません。これらの損失を考慮すると、システム出力係数は少なくとも5%程度低下します。
◎システム出力係数により太陽電池を比較する場合には、太陽電池の設置面積は評価に含まれません。設置面積をできるだけ小さく抑えたい場合には、太陽電池の通年の変換効率を考慮してください。
◎最新の片面太陽電池(変換効率20%)と両面太陽電池を比べると、設置条件とモジュールの価格で優劣が決まります。かならず両面太陽電池が有利であるわけではありません。

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